オーケストレーション比較マトリクス
n8n vs Dify vs LangGraph
オーケストレーション比較マトリクスとは、AIエージェントの実行基盤となるツール群を、エンタープライズ導入で重要な4軸(セキュリティ・拡張性・運用コスト・開発体験)で体系的に評価するフレームワークです。homulaは、400社超のAI導入支援で培った実践知見から、n8n・Dify・LangGraphそれぞれのエンタープライズ向け特性を深掘りし、業務要件に応じた選定基準を提供しています。
Summary Matrix
4軸+3ツール サマリーマトリクス
◎ = 優れている / ○ = 対応可能 / △ = 条件付き・工夫が必要 / × = 非対応
| 評価軸 | n8n | Dify | LangGraph |
|---|---|---|---|
| セキュリティ | ◎ | ○ | ◎ |
| 拡張性 | ◎ | ○ | ◎ |
| 運用コスト | ◎ | ◎ | △ |
| 開発体験 | ○ | ◎ | △ |
| 非エンジニア利用 | ◎ | ◎ | × |
| 複雑なAI推論 | ○ | △ | ◎ |
| エンタープライズ成熟度 | ◎ | ○ | ○ |
Axis 1
セキュリティ
Axis 2
拡張性
Axis 3
運用コスト
Axis 4
開発体験
Recommendation Patterns
業務要件別の推奨パターン
「どのツールが最適か」は業務要件次第です。以下の4つの典型的シナリオに対し、homulaが400社超の支援実績から導出した推奨パターンを示します。
SaaS間連携・定型業務の全社自動化
推奨: n8n400+の組込みノードでSaaS連携をカバー。ビジュアルエディタにより非エンジニアでもワークフロー構築が可能。セルフホストで閉域網対応。
RAG特化のLLMアプリを迅速にプロトタイプ
推奨: DifyRAGパイプラインのGUI構築・プロンプトA/Bテストが強み。PoC段階やシンプルなチャットボット構築ではDifyの開発速度が最も高い。
複雑なマルチエージェント・自律型AI
推奨: LangGraph条件分岐・ループ・Human-in-the-Loopを含む複雑なエージェントグラフを完全制御。Pythonエコシステムとの統合で高度なML処理も可能。
エンタープライズ全社基盤(複数ユースケース並行)
推奨: n8n + LangGraph 併用定型業務の自動化はn8n、高度なAI推論フローはLangGraphが担当。n8nがLangGraphを呼び出すアーキテクチャで両者の強みを最大化。
Hybrid Architecture
併用アーキテクチャの設計
エンタープライズ全社基盤では、3ツールの併用が現実解となるケースが増えています。以下は、homulaが推奨するレイヤード・アーキテクチャです。MCPまたはAgensを接続基盤として使うことで、認証情報・監査ログを一元管理し、ツール間の疎結合を維持します。
ユーザーインターフェース層
Slack / Teams / Webフォーム / メール
オーケストレーション層(n8n)
トリガー受信 → ルーティング → SaaS連携 → 結果通知
AI推論層(LangGraph)
複雑な推論 → マルチエージェント → Human-in-the-Loop
プロトタイプ/RAG層(Dify)
社内ナレッジQA → プロンプト管理 → A/Bテスト
接続基盤(MCP / Agens)
認証情報一元管理 → ツール定義標準化 → 監査ログ集約
homulaの「コンポーザブルAIアーキテクト」アプローチ
homulaは特定ツールに縛られず、要件に応じて最適な技術を組み合わせます。n8nをメインのオーケストレーション基盤としつつ、LangGraphで高度なAI推論を、Difyで迅速なプロトタイピングを実現する「コンポーザブル」な設計を推奨しています。接続基盤にはMCPまたは自社プロダクトAgensを活用し、全社のAIエージェントを統合管理します。
Decision Framework
選定フローチャート — 3つの質問で最適解を絞る
以下の3つの質問に答えることで、自社に最適なオーケストレーションツールの候補を絞り込めます。
Q1: 主な利用者はエンジニアですか?
YES
LangGraphが候補に入る
NO
n8nまたはDify(ノーコード/ローコード)を優先
Q2: 主な用途はSaaS間連携・業務自動化ですか?
YES
n8n が最適解(400+ノード、全社展開向き)
NO
LLMアプリ構築が主目的 → Q3へ
Q3: 複雑な条件分岐・ループ・マルチエージェントが必要ですか?
YES
LangGraph(完全制御)+ n8n(トリガー/通知)の併用
NO
Dify でRAGチャットボットを高速プロトタイプ
オーケストレーション選定ガイド — 関連記事
n8n エンタープライズ導入ガイド
セルフホスト環境構築からCoE立上げ、全社展開までの実践ロードマップ
オーケストレーション比較マトリクス — n8n vs Dify vs LangGraph
現在のページセキュリティ・拡張性・運用コスト・開発体験の4軸で比較
よくある質問
組織の技術力と用途によって異なります。IT部門主導でSaaS連携の自動化を始めたい場合はn8n、AI/MLチームが複雑なエージェントを構築したい場合はLangGraph、RAGチャットボットを素早くプロトタイプしたい場合はDifyが最適です。homulaでは要件ヒアリングを通じて、お客様の組織体制と業務要件に最適なツール選定をサポートしています。
n8nは汎用的なワークフロー自動化プラットフォームで、400+のSaaS連携ノードを持ちAPI連携や業務自動化が強みです。一方Difyは、LLMアプリケーションの構築に特化したプラットフォームで、RAGパイプラインの構築やプロンプト管理に優れています。簡潔に言えば、n8nは「業務自動化のスイスアーミーナイフ」、Difyは「LLMアプリの専門工房」です。
LangGraphはPython/TypeScriptのコーディングが前提であり、非エンジニアが直接操作するには不向きです。ただし、LangGraph Studio(ビジュアルデバッグツール)の登場により、エンジニアが構築したグラフの可視化・モニタリングは非エンジニアでも可能になっています。非エンジニアの利用者が多い場合は、n8nやDifyをフロントに配置し、裏側でLangGraphを呼び出すアーキテクチャが推奨されます。
現実的です。ただし「全社で3ツールを均等に使う」のではなく、メインのオーケストレーション基盤(多くの場合n8n)を定め、特定用途でDifyやLangGraphを組み合わせるアーキテクチャが推奨されます。MCPやAgensを接続基盤として使えば、認証情報や監査ログの一元管理も可能です。homulaでは併用パターンの設計から運用ガバナンスまで一気通貫で支援しています。
homulaは3ツールすべての導入支援を行っています。特定ツールに縛られない「コンポーザブルAIアーキテクト」として、お客様の要件に応じて最適な技術を組み合わせます。n8n導入支援では環境構築からCoE立上げまで、LangGraphではカスタムエージェント開発、Difyではプロトタイピング支援を提供しています。
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