homula
Guide Series

2本のガイド

オーケストレーション選定ガイド

AIオーケストレーションとは、LLMベースのAIエージェントがどのような順序で推論し、どのツールを呼び出し、どう結果を統合するかを制御する実行基盤です。n8n・Dify・LangGraphが代表的なツールであり、業務要件・セキュリティ要件・開発体制に応じた選定がプロジェクトの成否を左右します。

homulaは、累計調達3.2億円・400社超のエンタープライズAI導入支援で培った実プロジェクト知見をもとに、各ツールのエンタープライズ向け特性と選定基準を体系的に解説します。「どのツールを使うべきか」ではなく「どの業務にどのツールが最適か」という観点で、併用アーキテクチャも含めた実践的な選定マトリクスを提供します。

3ツール

主要オーケストレーション

4

エンタープライズ選定基準

5

PoCプロトタイプ構築

Learning Path

このシリーズの読み方

全体像の理解から個別ツールの深掘り、比較・選定、実導入まで、4ステップで構成されています。

1

全体像を把握する

3ツールの位置づけとエンタープライズ向け選定軸を理解

このページ
2

n8nを深掘りする

セルフホスト構築からCoE立上げ・全社展開の実践パターンを習得

n8n導入ガイド
3

比較して選定する

4軸比較マトリクスで自社要件に最適なツールを判断

比較マトリクス
4

導入を実行する

homulaのブートキャンプで5日間のPoCを実施

ブートキャンプ →

Tool Overview

3つのオーケストレーションツール

n8n・Dify・LangGraphはそれぞれ異なる設計思想を持つツールです。「万能なツール」は存在しないため、業務要件に応じた使い分け・併用が重要です。

N

n8n

ローコード / セルフホスト対応

ビジュアルワークフロー自動化

400+の組込みノード(SaaS連携)
ビジュアルエディタで非エンジニアも操作可能
セルフホスト(Docker/K8s)で閉域網対応
Git連携によるワークフローのバージョン管理

最適な用途: SaaS間連携・定型業務の自動化を、IT部門主導で全社展開したい企業

D

Dify

ノーコード / RAG特化

LLMアプリ開発プラットフォーム

RAGパイプラインをGUIで構築
プロンプトのバージョン管理・A/Bテスト
マルチモデル切替(GPT-4o / Claude / Gemini)
非エンジニアがチャットボットを自作可能

最適な用途: 社内ナレッジ検索やFAQボットなど、RAG中心のアプリを迅速に立ち上げたい企業

L

LangGraph

コード / Python / 最高柔軟性

ステートフル・エージェントフレームワーク

有向グラフで複雑なエージェントロジックを定義
状態管理・条件分岐・ループの完全制御
Human-in-the-Loopのネイティブサポート
LangSmithとの統合で実行トレース・デバッグ

最適な用途: 高度な判断ロジックや複数エージェントの協調が必要な、エンジニアリング力のある開発チーム

Selection Framework

エンタープライズ選定の4軸

homulaが400社超の支援で確立した選定フレームワーク。各軸でのツール評価を一覧化し、業務要件との照合で最適解を導きます。

セキュリティ

閉域網デプロイ、認証・認可(RBAC/SAML/SSO)、DLP、監査ログ。情報セキュリティ部門の承認を通せるかが鍵。

n8n

◎ セルフホスト、RBAC、監査ログ完備

Dify

○ セルフホスト可。RBAC・SSOはEnterprise版

LangGraph

△ アプリ層で自前実装が必要

拡張性

ツール連携数、カスタムロジック、マルチエージェント、外部API統合。業務要件の複雑化に耐えられるか。

n8n

○ 400+ノード。カスタムノード開発も可

Dify

○ プラグイン体系。複雑ロジックはやや制約

LangGraph

◎ コードで制約なし。最高柔軟性

運用コスト

ライセンス費、インフラ費、運用人員、学習コスト。TCO(Total Cost of Ownership)の総合評価。

n8n

○ Community版無料。Enterprise版は有償

Dify

○ OSS版無料。Cloud版は従量課金

LangGraph

△ OSS無料だがエンジニア工数が大

開発体験

プロトタイプの構築速度、デバッグ容易性、チーム内の知識共有のしやすさ。5日でPoCが作れるか。

n8n

◎ ビジュアルで直感的。PoC最速

Dify

◎ ノーコードで非エンジニアも参加可

LangGraph

○ Pythonスキル前提。柔軟だが学習曲線あり

ツール選定の落とし穴

「全部できるツール」は存在しません。homulaが支援する多くのエンタープライズ環境では、n8nを全社ワークフロー基盤に、DifyをRAG用途に、LangGraphを複雑なエージェントロジックに——という併用構成が最適解になっています。詳しくは「比較マトリクス」ガイドで解説します。

homulaのオーケストレーション支援

homulaは特定ツールのベンダーではありません。「コンポーザブルAIアーキテクト」として、n8n・Dify・LangGraphの中から——あるいはそれらの併用構成で——お客様の業務要件に最も適したオーケストレーション基盤を設計・構築します。

Phase 1

技術選定・PoC(5日間)

業務棚卸し・要件整理
3ツールの適合性評価
推奨アーキテクチャの策定
動作するプロトタイプの構築
Phase 2

設計・実装(2-4ヶ月)

本番品質の環境構築
セキュリティ・認証設計
CI/CDパイプライン整備
運用マニュアル作成
Phase 3

運用・内製化(継続)

CoE(Center of Excellence)立上げ
社内トレーニング・ハンズオン
追加業務の横展開支援
改善提案・パフォーマンス最適化

FAQ

よくある質問

AIオーケストレーションとは、LLMベースのAIエージェントがどのような順序で推論し、どのツール(API・データベース・SaaS)を呼び出し、どう結果を統合するかを制御する実行基盤のことです。単純なAPI連携とは異なり、LLMの判断に基づく動的なフロー制御、エラーハンドリング、ヒューマンインザループを含む点が特徴です。n8n・Dify・LangGraphが代表的なツールです。

n8nはSaaS間連携と定型業務自動化に強く、IT部門主導の全社展開に適しています。Difyは社内ナレッジ検索やFAQボットなどRAG中心のアプリ構築に最適です。LangGraphは複雑な判断ロジックやマルチエージェント協調が必要な場合に選択します。多くのエンタープライズ環境では、n8nをワークフロー基盤に、DifyをRAG用途に、LangGraphを高度なエージェントロジックにと、併用するアーキテクチャが最適解です。

はい。実際のエンタープライズ環境では併用が一般的です。例えば、n8nでSaaS間の定型連携を自動化し、DifyでRAGベースの社内Q&Aを構築し、LangGraphで複雑な承認フローを制御する——といった構成がよく採用されます。homulaの「コンポーザブルAIアーキテクト」アプローチは、まさにこの併用設計を業務要件に応じて最適化するサービスです。

DX推進責任者、CTO/CIO、IT部門長など、AIエージェントの実行基盤を選定する意思決定者と、実際に設計・実装を行う技術リーダーの両方を想定しています。各ツールのアーキテクチャ解説と、経営判断に必要なセキュリティ・コスト・運用体制の情報をカバーしています。

本ガイドシリーズはオーケストレーションツールの技術的理解と選定判断のための情報提供を目的としています。homulaの導入支援サービスでは、ガイドの内容をお客様の業務・セキュリティ要件に合わせてカスタマイズし、環境構築・PoC・本番移行・CoE立上げまでをLLM-Native FDEが一気通貫で伴走します。

オーケストレーション選定を相談する

「n8nとDify、どちらが自社に合うか分からない」——homulaのLLM-Native FDEが、貴社の業務要件に最適なオーケストレーション基盤を5日間で可視化します。